「もう一度、働く自分へ」──メンタル不調からの職場復帰ガイド


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職業人生の後半に差し掛かり、キャリアの集大成を迎えるはずだったこの時期に、突然メンタルの不調で足を止めることになった…。

中高年男性が休職を余儀なくされたとき、ただでさえ社会的な役割が重い世代にとっては、「自分が壊れてしまったのではないか」と思うほどの苦しさがあるものです。

しかし、心の不調は誰にでも起こり得ること。回復には適切な時間と療養環境が必要です。この記事では、中高年男性が休職中にできる実践的な生活の工夫と、会社とのやりとりのコツ、そして復職への段階的なステップをご紹介していきます。

まず「休む」ことの意味を理解する

「休む=逃げ」ではない

職場での長時間労働やパワハラ等で心が限界に達した状態では、前向きな判断力や自信は失われていきます。その為、正常な判断力を取り戻すためにも、まずは「今は治療中である」という自己認識を持つことが重要です。

しかし実際には、じっくり休養しようと思っても、休んでいる間の所得補償や身分保障、さらには本当に職場復帰ができるだろうかといった、様々な不安がめばえ、心底ゆっくりと休養することは難しいものです。

このように、先々の未来を考えすぎると不安は高まっていくばかりです。

従って、休職にはいった時は、まず1日単位で生活を捉えることが重要です。

具体的には、目標を「今日一日を少しづつ前進するように過ごすこと」と考えて、時間ごとに区切った日々の生活記録表に活動内容を記録していくことがおすすめです。

そうすれば、おのずと何らかの活動をしようという気持ちになり、例えば、朝は会社の始業時間に間に合うように起床し、午前中は図書館で仕事に関する書籍を読んだりして過ごし、午後からはスポーツジムで軽い運動を行う、といった復帰に前進するような活動が行えるようになります。

休職中の1日の過ごし方──心と体の回復サイクルを整える

起床・就寝時間は一定に保つ

生活リズムの乱れは病気の回復を遅らせます。可能であれば職場へ通勤していた時と同じ時間に起きることを目指しましょう。

そのためには、日々軽い運動を行う事で適度な疲労感を持つことが重要です。いきなりスポーツジムに通うのは難しいとも思われますので、まずは、朝の散歩や、夕方のストレッチなど、1日10〜20分でも構いません。

少しづつでも「体を動かすことで気分が整う」ことは科学的にも証明されています。

自分の場合は、休職中はよく近所の公営プールで水泳をしていました。水泳は全身運動で、心地よい疲労感が残りますので、心を整えるにもおすすめな運動です。

生活記録表等で自分の気分を客観視する

時間ごとの活動記録を残す事とは別に、備考欄に「今日は午前中がつらかった」「夕方は少し楽だった」といったメモを残すことで、自分の気分の波を客観的に見られるようになります。

また、日々の活動を生活記録表に記載していく中で、洗濯や料理などといった些細な出来事でも、それを積み重ねていけば大きな成功体験につながります。

そこで「やったら終わる」ことを1日ひとつでも行っていくのです。そうすることで「自分にもできた」という感覚を得ることができ、その積み重ねが自己充足感を取り戻すことにつながります。

会社との関係性をどう保つか

休職中にいかに安心して療養することが出来るかによって、病気の回復度は異なってきます。

そのため、1日も早く会社に戻らなければクビになってしまうと怯えながら療養するのでは、効果的な回復は望めません。だからといって、休職中に、会社から毎日連絡があっても安心して休めないでしょうし、反対に会社から数カ月も連絡がなければ、それはそれで会社から見捨てられてしまったのではないかという不安が募ってきます。

自分としては、会社との連絡は主治医と相談のうえ、最小限で大丈夫なものと考えます。休職中は療養が最優先。上司や人事とのやりとりは、主治医の方針に従いましょう

現実的には、月に1,2回程度の簡単な電話報告を、直属の上司よりも人事担当者と行うのが、心理的負担も少なくベターだといえます。

また、会社とのやり取りを最小限とするにしても、定期的な病状報告は必要です。

会社側からしても、全く本人の療養の状況がわかならいのは、それはそれで心配ではあります。

そこで、休職に入る前に人事担当者とは、具体的に、

「頻繁に会社から連絡を頂くのは病気の回復にもよくないと思われるので、特に急な用事がなければ連絡は入れないようにお願いします。ただ、会社の方も何の連絡もなければ心配になると思いますので、主治医に受診する2週間に1回は、病状を伝えるために会社に連絡を入れます」

という具合に約束しておくことで、お互いに余計な不安が解消されます。

連絡の手段は、メールよりも電話の方がベターだと思います。電話の方が、自分の調子がより伝わりますし、双方向のコミュニケーションとなるからです。

復職前のリハビリ実践と情報収集など

通勤時間にあわせて会社の付近まで行ってみる

徐々に回復していると感じたら、さらに出社に向けた体力・気力を回復させるため、実際の通勤時間帯に通勤ラッシュの中、会社近くまでいってみる習慣をとりいれてみるといいです。

そうすることで、自分が大勢の労働者とほぼ変わらないところまで回復していることを実感できます。

また、この模擬通勤と合わせて、家で過去の業務資料を読み直す、簡単なエクセル操作をしてみる、メール文を練習するなど、模擬仕事をしてみることも仕事のリズムを自分の中に戻す感覚がえられるので大事です。

職場の受け入れ状況についての情報収集

職場復帰できるかどうかの判断は、当事者の回復状況だけでなく職場の受け入れ状況についても情報収集を行う必要があります。

自分の回復状況が良好であったとしても、復帰する職場の受け入れ体制が整っていなければ症状が再発してしまう恐れは十分にあります。

例えばキリがいいからという事で、月初から職場に復帰するケースがありますが、月初は前月の売り上げ締まったばかりで、これから各部門で売上集計・分析作業などが始まり、職場がバタバタしているころになります。

そんな時に復帰しても、まわりの社員も自分の仕事に手が一杯でフォローが出来ない状況ですから、当の本人は職場で何をしたらいいかわからないまま放置されてします。

それよりは、月半ばの方が、職場も比較的落ち着いており、また給与の締めとの関係できりがいいことも想定されるならば、月半ばに復帰したほうが円滑な職場復帰が行える可能性は高いといえます。

重要なのは、「復帰すること」ではなく、「復帰後に症状の再発がなく、継続的に仕事ができること」ですので、受け入れる職場の状況については、十分に情報収集しておくべきです。

復職は「再出発」であるということ

仮に元の職務に戻るとしても、復職は「元に戻ること」ではなく、「新しい自分として働き直すこと」です。

その中で、特に中高年という世代には、これまでの経験を活かしながらも、新しい働き方への柔軟性が求められるかもしれません。

つまり、会社側としても、職場復帰の支援を通じて多様な働き方を社員に示すことの先例につながることが多いのです。

その様な状況下においては、焦らず、少しずつ、でも確実に前に進んでいくことが重要です。あなたの歩みは、あなたにしかできない大切な回復の道になります。

 

 

 

 

 

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